ヨガとピラティスの違いとは？

ヨガは、サンスクリット語の「つながり」「結びつける」という意味があります。
ヨガはもともとインドの伝統的な宗教的行法（修行）でしたが、心身の緊張をほぐしバランスを整える健康法として広まりました。
瞑想や呼吸法、正しい姿勢を通して自分と向き合い、精神を安定させ、筋肉や血流を整えます。
新陳代謝を高めたり、ストレスを緩和したりする効果も期待できます。

「ピラティス」は、ドイツ人のジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスが提唱したエクササイズ。
戦時下、負傷兵のリハビリのために考案されました。ぜん息持ちで体が弱かった自身の体質改善の経験もいかされています。
そのため、激しい運動ができない人や運動が苦手な人でも取り組めるのが特徴で、医療現場のリハビリなどでも用いられてきました。
精神安定よりも体づくりを重視し、インナーマッスルを鍛えて体幹を強化することが目的です。

ピラティスはどんな動きをするの？

ヨガとピラティスは、基本の呼吸法が異なります。ヨガは吸うときも吐くときも鼻で行う腹式呼吸が基本です。
鼻で息を吸いながらお腹を膨らませ、ゆっくり息を吐きながらお腹をへこませます。
副交感神経を活性化するように働きかけ、心身のリラックスを促す呼吸法です。
一方、ピラティスは鼻で吸って口で吐く胸式呼吸が基本です。息を胸の部分に送り込み、胸を大きく膨らませ（肋骨を広げ）、お腹は膨らまないように注意しましょう。
交感神経を活性化させて頭をリフレッシュし、自律神経を整え、関節や筋肉を動きやすくする呼吸法です。
ただしどちらも呼吸法を気にしすぎて、頭がそのことばかりにならないこと、
そしてポーズも気にしすぎて呼吸が止まらないようにすることが一番大切です。

ヨガは、比較的立位のポーズが多くダイナミックにストレッチを行います。
しかし、ピラティスは寝た姿勢で行うエクササイズも多く、背骨などの正しい骨の位置に注意を集中するのが特徴です。
また、ピラティスではポーズごとに止まりません。
ひとつひとつの動作が次の動きに影響を与えていることを意識しながら、流れるようにエクササイズを進めます。
体の各部の正しい位置や正しい使い方を知り、自分でコントロールできるようになることが目的です。
姿勢の改善やケガの予防、体のパフォーマンスの向上につながるでしょう。

ピラティスには、マットを使用して行うピラティスや、専用のピラティスマシンを使用して行うピラティスなどがあります。
ヨガと同様に、トレーニングを継続することが大切です。
効果には個人差がありますが、ピラティスを10回経験したころから少しずつ効果を実感するといわれています。
さらに、20回経験したころには見た目に変化が現れ、30回経験するころには明らかな心身の変化に気付けるといわれているのです。
どちらを始めるか迷っているなら、ピラティスとヨガを両方挑戦してみて、自分に合ったほうを続けるのもよいでしょう。
ヨガもピラティスも、同じウェアが使えます。お気に入りのウェアがあれば、モチベーションがアップし、エクササイズを続けやすくなるかもしれません。

ピラティスウェアはどんなのがおすすめ？

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ピラティスは体をひねったり伸ばしたりするため、伸縮性のある動きやすいウェアが適しています。
関節を曲げにくい分厚い生地や、袖や裾が邪魔になる服装はピラティスには向いていません。
ファスナーやボタンがついていると、仰向けやうつ伏せになったときに体に当たってしまいます。
ワイヤーや金具がついているウェアにも注意が必要です。ウエストや手首など、体を締め付けないウェアを選びましょう。
また、汗をかくため、吸湿性や発汗性も必要です。

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内側に滑りとめテープを使用しているため、ズレ落ちにくい工夫をしています。
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目的に合わせて挑戦してみよう！

ヨガもピラティスも心身のコンディションを整え、体調不良や体質を改善させるのに役立ちます。
ストレス解消など精神を安定させることを重視するならヨガ、体幹やインナーマッスルを鍛えることを重視するならピラティスがおすすめです。
流行に左右されるのではなく、自分の心身や生活習慣、目的に合わせて取り組みましょう。