ヨガで便秘解消!便秘に効果的なポーズややり方を紹介

更新日: 2020/05/21
特に女性に多いとされる便秘のお悩み。
便秘の定義はさまざまですが、一般的には、3日以上にわたって排便がない状態や、
便の量が少なかったり快適な排便ができなかったりする状態を指します。
便秘になってしまうと全身に不快な症状が出るため、早めに解消したいものです。

実は、そんな便秘に「ヨガ」が効果的だということをご存知でしたか?
この記事では、便秘の原因や症状について解説したあと、便秘解消に効果のあるヨガポーズをいくつかご紹介します。
つらい症状にお悩みの方は、ぜひ実践してみてください。

便秘の原因と症状


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便秘は、何が原因で引き起こされるのでしょうか。
また、便秘になると私たちの身体にはどのような影響が出てくるのでしょうか。
まずは、基本的な事項を確認しておきましょう。

便秘の原因

便秘には、機能性便秘(3種類)と器質性便秘の計4種類があり、それぞれが異なる原因によって起こります。


1. 機能性便秘

【弛緩性便秘】
大腸のぜん動運動が十分に行われないことで起こる便秘です。
日々の運動不足、水分や食物繊維の摂取量不足、腹筋力の低下などが原因です。

【けいれん性便秘】
大腸が緊張しすぎることで起こる便秘です。
精神的なストレスや環境の変化、過敏性腸症候群などが原因となります。

【直腸性便秘】
便が直腸に到達しても排便サインが起こらず、便が停滞することで起こる便秘です。
原因としては、高齢であること、寝たきり状態、また排便を我慢する習慣などが考えられます。


2. 器質性便秘

大腸がんやイレウスなど、器質的な原因によって起こる便秘です。
このタイプの便秘では、下剤を飲んではいけません。
激しい腹痛・嘔吐、血便があれば、すぐに病院に行ってください。


便秘の症状

便秘になると、多くの人が「お腹の張り」を感じます。
これは、腸内で悪玉菌が増えることによって、食べ物のカスが腐敗し、そこからたくさんのガスが発生してしまうのが原因です。
それにより、お腹が苦しく感じ、見た目もパンパンに張った状態になります。
また、このとき発生するガスやすでに腸に溜まった便を排出しようとするときに、腹痛が起こることも少なくありません。

腸の働きの悪化は、食欲低下も招きます。
また、消化管に消化液が留まりやすくなるので、吐き気を感じる人もいます。

便秘の症状は、お腹だけに留まりません。
例えば、消化管のトラブルはお肌にも影響します。
新陳代謝が滞ることによって、お肌のハリ・ツヤが失われやすくなり、吹き出物やニキビができやすくなってしまうのです。

ほかにも、頭痛、めまい、肩こり、不眠やイライラなど、便秘による症状は身体全体に及びます。
快適な生活のためにも、便秘は早めに解消したいところです。


便秘解消ヨガの効果

つらい便秘の症状でお悩みなら、「便秘解消ヨガ」に取り組んでみるのはいかがでしょうか。
便秘解消ヨガとは、お腹周りを刺激するポーズを取り、腸の動きを活発にするヨガのこと。
実践すれば、以下のような嬉しい効果が期待できます。

・ヨガポーズ・ヨガの呼吸により、自律神経が整う
・自律神経が整うことで腸の動きが正常化し、便秘の解消につながる
・お腹のハリや痛みなど、便秘による不快な症状が和らぐ
・美肌やアンチエイジングなどの美容効果も期待できる

また、これらの効果を十分に感じるためには、空腹時にコップ1杯の水を飲んでからヨガを行うようにするのがおすすめです。


便秘解消ヨガポーズ


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では、便秘解消に効くヨガのポーズをいくつかご紹介します。
無理のないペースで、生活に取り入れてみましょう。


腸ねじりのポーズ

腸の周辺をじっくりほぐすポーズです。

  1. (1) 両脚を前に伸ばし、長座になります。
  2. (2) 両手をお尻のすぐ後ろに付いて、背筋を引き上げます。
  3. (3) 左膝を立てて、左の足裏を右脚のすねの上に置きます。
  4. (4) お尻を少しだけ左側にずらし、そのまま下半身全体を右側に倒していきます。
    無理がないようであれば、左膝が床に付くまで下半身を倒してください。
  5. (5) 右腰の奥やお腹への刺激を感じながら、深呼吸を5回行います。
  6. (6) 反対も同様に行います。

胎児のポーズ

お腹の血行を促進し、ハリを解消するポーズです。

  1. (1) 仰向けに寝転び、両膝を抱えて胸に近づけます。
    股関節をリラックスさせておきましょう。
  2. (2) 大きく息を吸って、ゆっくり吐きながら頭を膝に近づけます。
    その状態でお腹の動きに意識を集中させ、深呼吸を5回繰り返します。
  3. (3) ゆっくりと元の姿勢に戻ったら、両腕・両脚を広げて楽な姿勢になり、満足するまで深呼吸を続けましょう。

ガス抜きのポーズ

お腹のマッサージができるポーズで、脚のむくみ改善にも効果があります。

  1. (1) 仰向けに寝転び、手足の力を抜いてリラックスします。
  2. (2) 右膝を抱え、息を吐きながら胸の方に膝を引き寄せます。
  3. (3) 太ももでお腹を圧迫する感じで膝を抱えたまま、5回深呼吸します。
  4. (4) 息を吸いながらゆっくりと膝を戻し、仰向けの状態に戻ります。
  5. (5) 反対側も同様に行います。

弓のポーズ

背骨のゆがみを整えて、腸の動きを活発にするポーズです。

  1. (1) うつ伏せになって、両腕を身体に沿わせ、手のひらを上にして置きます。
    あごは床に付けます。
  2. (2) 膝を曲げて、足の甲を両手で掴みます。
  3. (3) ゆっくりと息を吸いながら上半身を持ち上げます。
  4. (4) 両膝が開かないように注意しながら、かかとをお尻から離していきます。
    弓の形をイメージしましょう。
  5. (5) 太ももが床から離れたら、その状態で深く呼吸しながら30秒キープします。
  6. (6) ゆっくりと息を吐きながら、元の姿勢に戻ります。
  7. (7) ここまでの動きをもう1セット繰り返します。

ねじりの三角のポーズ

腸の調子を整えると同時に、腰や背中の疲れにも効果があるポーズです。

  1. (1) 両足を前後に大きく開き、後ろ側の足先を45度ほど内側に、前側の足先を膝と同じ方向に向けます。
  2. (2) 手を広げながら上半身を右にねじり、広げた手と脚とを平行にします。
    顔と目線も右に向けましょう。
  3. (3) 息を吐きながら上半身を左に倒し、左手を足首かすねに添えます。
  4. (4) 両腕が一直線になるよう、右手を上に伸ばしたら、深呼吸を5回繰り返します。
  5. (5) ゆっくりと元に戻り、反対側も同様に行います。

まとめ

便秘はさまざまな原因によって起こり、お腹だけでなく全身に症状をもたらします。
お腹のハリや痛み、食欲不振や肌荒れなどのつらい症状には、ヨガが効果的です。
ヨガで自律神経を整え、腸の動きを活性化することで、便秘解消だけでなく美容効果も期待できます。
短時間で手軽にできるポーズもあるので、日々の習慣として生活に取り入れ、継続して取り組んでみましょう。